思い出めぐり

反転すると生活時間帯も変わるもので、
夜は眠くて起きていられない。
反転効果が強いせいなのか、少々具合も悪い。
といっても、常に眠たくて何喋ってるのか分からない程度なのだが。

「かあ・・・とーさまあそぼー」
「かーさ、とーさま遊んでよー」
はもりながら、愛らしい笑顔の子供たちが裾にまとわりついてくる。

じゃれ付きに応じながら、自分がこの子達ぐらいの時はどんな遊びをしたのか思い返す。
人形遊びなんかは男がするには難だし、読書ばかりだと退屈になる。
寝る前は別だが。

後は、酒場で母親が歌ったり踊るのを見てた記憶ぐらいしかない。
「か・・・とーさま？」
「どうしたの？おなかいたいの？」
眉間にしわがよっているのか、死人みたいな目が怖いのか、子供たちが少しこわごわこっちを伺っていた。

「いえいえ、何が面白い遊びだったか思い出していたんですよ。
思い出せないので昼ごはん持って小遠足でもしますか。」

そんな一日ですね。
お嫁様には何も言ってないけれど、
出がけに言えば一緒についてきてくれるでしょうかね。